多くの人に支えられ、
多くの人の夢を背負って北京オリンピック背泳ぎ200m男子　日本代表　中野高氏

中野

ないですよ（笑）。

中野

毎日泳ぎます。朝7時くらいから練習を始めて、10時くらいに終わらせます。それから家に帰ってご飯を食べて、少し休憩。午後また3時間くらい泳ぎますね。

中野

10000mくらいです。

中野

大学でウエイトトレーニングをしたり、バイク漕いだり。

中野

家で寝ているよりプールにいた方が楽でしたね。苦しくても続けているうちに、喘息も治っていました。

中野

顔がでているから呼吸ができると思って（笑）。でも、実際にはキツいんですよ。ずっと息できるわけではないですから。すごく体が浮いたんですよね。こうして頭を上にして力を抜いただけですごく浮いたので、ボディポジション（泳ぐ時の体の姿や位置）が取れると。だから一番いいんじゃないかなと。

中野

最初はちょっと恐い感じでした。今はすごく優しくて、当時から僕に怒るということはない。無言ですが「言わなくてもわかるだろ」っていうような。僕も自分自身でやらなきゃいけないことというのは感じていましたね。

中野

意見を言い合うのはオフが終わってからの、今日のような立ち上げの時期だけですね。自分の調子もふまえてこうしていこう、僕はこう思うというのをしっかり話してから、その通りにやっていく。僕はコーチに指導してほしくて来ているので、その下でがんばる。選手とコーチですから、水泳の時はしっかり従って、プライベートは干渉しないでいてくれる。メリハリがあっていいと思います。

中野

悔しいまでいっていなかった。いいなという感じ。次のアテネの選考会では思うように泳げなくて、行けなかった。

中野

うれしかったですね。

中野

他の大会と変わらないかも（笑）。人が多いくらいで。あまり緊張はなかったです。日本選手権の方が、代表権がかかっている分「勝たなくては！」という意識が強くて。代表になってからは、自分の持てる力を出せればいいと思えるので、気持ち的には楽でしたね。

中野

今回は予選が夜でした。朝はやっぱり体が動かないので、夜はいいですね。

中野

いいえ。朝全然体が動かなくても、午後からだとタイムがまったく違う時がありますよ。

中野

はい。あまり故障はないんですけれど、オリンピック前は肩を痛めていて。手が上がらなかったんです。炎症を起こしていて手が使えなかったので、キックだけやってました。

中野

あまりしたくない経験を結構してきてしまいましたよね。（笑）

中野

いつもいろいろな人が支えてくれているので、その人たちのためにどうしても結果を出して恩返ししたいと思って。挫折を感じた時も、さりげなく応援してくれる。みんな僕といる時は水泳の話はしないんですよ。でも別れ際とかに「頑張れよ」って言ってくれたり。

中野

一番は家族や身内ですよね。それから高校の水泳部で一緒だった人とか、水泳をやめちゃった友達とか。その人たちの夢も僕が一緒に背負っているので。だからオリンピックが決まったときは、みんな本当に喜んでくれました。感謝でした。

中野

はい。

中野

ミズノの新作水着を着たときに自己ベストが出たので、それを信じて、やろうと思って。

中野

もともとミズノの水着でベストを出したいと思っていました。結果それで良いタイムが出たので「じゃあ、もう他はいい」と、レーザーレーサーは試着もしていません。

中野

いえ、本当によくしていただいているんです。恩返ししたいと思ったんです。ミズノを着て、いい記録を出したいと。

中野

結果的には願いはかなわなかったのですが、自分の中に後悔はありません。

中野

一応ロンドンを目指しながら頑張るんですけれど、僕も人生がありますから（笑）。

中野

大学院へ進もうと思っています。

中野

社会学です。自分のやってきた水泳を生かしていきたいです。

中野

あの方は博士ですよね。

中野

ありがとうございます。よろしくお願いします。