お店情報

『特むし銘茶・海苔 菊川園』店主に伺ったお話

  • エリア 柴崎町
  • ジャンル フード・テイクアウト その他専門店

創業は1970年。3畳ほどの
お店から始まった『菊川園』。

諏訪通りにあるお店の扉は
いつも大きく開いていて、お客様がふらりと
気軽に立ち寄れる雰囲気があります。
前を通ると、楽しそうな笑い声が
聞こえてくることも。
「人生は“運・努・根(うん・ど・こん)”。
様々な出会いと人との関りあいの中で
応援して頂いて、今がある」。
創業者の森田輝生さんは語り始めます。

「明るい?みんな明るい気をもらいたいからね」と笑う、森田さん。

もとは、農家の人間。
ファーマーだけに、変なものは扱えない。

「私自身、お茶を栽培したり、
農業に携わっていました。」

いつしか、ファームに限界を感じたという
森田さん。
その後、マーチャンダイジング(お客様にきちんと
商品を届けるためのお店の戦略)をもとに、
経営の第一線で活躍してこられました。

「私なりに、お茶屋にしか出来ないことを
していこうという思いで」。

人と人の間にお茶がある。
お茶がとりもつ人との関係。

「会話をもとめているかなと
思う方が見えたら、聞いて差し上げるんです。
だって、話に来られているんですから。(笑)」

そしてまず、一杯の美味しいお茶。
店内のあちらこちらに、椅子があるのはそのため。

その方のために淹れてくれるお茶を楽しみに、来店されるお客様も。

「お茶が真ん中にあって、
色々な世間話が生まれる。
お互い話をする中で信頼関係が
少しずつ出来てくるんです。」

よそにはないお茶、他で味わえない風味、
それが特むし銘茶。

「たとえばスーパーに行って、
“菊川園にあったお茶やね”ってなったら、
もううちでは買わなくなりますよ。」

『菊川園』は、立川観光協会推奨認定品取扱店。

昔は葉肉が厚くて針のように尖ったお茶が、
おいしいと評価されていたとか。

「うちは生産者とつながってるからね。」

もともとファーマーで目利きのある
森田さんが着眼したのは、
蒸すことによってペクチンが増え、
より一層コクが出て
甘味もあるまろやかなお茶。
そんな、まるみのある逸品をと
技術開発し作られのが“特むし銘茶”です。
「お茶はやっぱり専門店じゃないと。
菊川園で買ったお茶やないとダメやねって
わかってもらうの」。

二番煎、三番煎、何度飲んでも
飽きることのないソフトな甘みと香りの良さ。
他のお茶にはない、味わい深さが
“特むし銘茶”の魅力です。

家庭用から贈答品まで、専門店ならではの幅広い品揃えで応える。

基本的なものに、プラスしていくやり方。

様々なタイプのお茶はもちろん、海苔、椎茸、
お菓子、急須・お湯のみといった茶器など
『菊川園』が扱う商品は実に多様。

『とある魔術の禁書目録』より。オリジナルの特むし茶パックと味付け海苔。

「期待を持って来店される
お客様のニーズに応えるうちに、
関連商品が増えていった」と言います。
お店の一角には、アニメのキャラクターとの
コラボ商品も。
「お茶屋がアニメを取り入れるなんて、
という目もあったと思うんです。
でも私は、どんな方にも立川の街中を
歩いて頂きたいなぁと。」

基本は忘れず、足し算をしながら
自分の出来る範囲でオリジナルを
作り出す姿勢。
「必要とされるものはもちろん、
お客様の関心ごとにも応えたい」
それもまた、“基本”のようです。

それぞれの場で、家族が協力し合う。
アットホームさが、お店の味に。

「店を起こした時は、女房と2人だったからね。」
森田さんが何度も「すごいよ!」と称える
奥様は3人の息子さんを育てながら、
家事、お店とまさに内助の功。
そして、長男 真史(まさじ)さんは
「ルミネ立川店」の創業時に出店した、
『菊川園』の姉妹店を担われています。
物をもとめたい、人に会いたい…
来店の目的は様々。
どちらのお店の運営も、
「“お客様の思いの先を読み、期待の先を満たす”
というルミネ立川の理念を共有しながら
やっている」と話します。
さらに森田さんは、「品ぞろえはあるけど、
話を聞ける人がお店にいない。
今は物だけを売るところが多いね」と。
見ただけではわからないのがお茶。
「どういう味?と聞かれ、
その場で飲んで頂いて
初めてわかって頂けるんです。」

若い方が来られたら、
お茶のつぎ方を教えますよ。

「我々のような時代の人間は、
実際に食べたり飲んだりして
納得したものを選ぶけど、
面倒くさがり屋の方が多いよね」と苦笑い。
お店に来られた方には手に取って、
確かめて納得して頂く…。
古いものを大事にしながら
新しいものを取り入れるスタイルは、
今後も変わらないと。
「だって、お茶は自然が作って
与えてくれたもの。
こんないいものないじゃん!(笑)」

 
名称 特むし銘茶・海苔 菊川園
所在地 立川市柴崎町2-5-6
アクセス JR中央線立川駅 南口 徒歩5分
TEL 042-526-2035
営業時間 9:00~20:00
定休日 毎月 第1日曜日