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立川の歴史・再現⁈ 多摩川の上納鮎料理

  • エリア 錦町
  • ジャンル 立川の自然 立川の歴史
夏の風物詩ともいわれる鮎という魚をご存じでしょうか?
新鮮な鮎は、キュウリやスイカのような独特な匂いがするといわれます。
生まれてから1年で魚生を終える鮎は、1年の3分の1を海で過ごすそうです。
川の下流域で生まれ海に出て、川の清流域に上り生活をして、ふたたび下流域で産卵をする。両側回遊という性質を持つ魚です。
かつて、日野橋辺りの多摩川では、鮎漁が盛んに行われていたと、立川市の歴史を記した書籍に書いてありました。
その書籍には、多摩川でとれた鮎を、将軍家や宮内庁の上納品として納めていたと。日野橋付近の多摩川の水は、それほど清らかだったということなのでしょう。

そしていつしか、日野橋近くの多摩川沿いでは、上納品として名が知れた鮎を味わせる料亭が開店。お茶屋さんからはじまった丸芝館玉川亭。そしてその何十年後、少し離れた崖沿いに、立川亭が開店して、3軒の料亭があったと記されていました。

丸芝館玉川亭の最盛期には、多摩川に屋形船を浮かべて鵜漁を楽しむ。そしてそのあと、将軍家に上納されていたと云う多摩川の鮎を、塩焼きや酢物にして堪能していたと云われています。

当時、それぞれのお店で提供されていたとされる鮎料理は、全部で6品目。その店によって多少の違いはあったようですが、だいたいは以下の料理だと記されていました。
・塩焼き ・魚田(ぎょでん) ・酢物 ・ウルカの石焼き ・天ぷら ・あらい

魚田(ぎょでん)

酢物

天ぷら

実際に提供されていた鮎料理を見たわけではありませんが、“立川の歴史”に確かに存在していた鮎料理を、書籍に記されていた文字を頼りに再現してみました。

この再現にご協力をいただいたのは、立川市で生まれ育った料理人。自らのお店は立川市内でこの8月で19年目を迎えます。 お店の移り変わりが早い立川市内で、己の腕一つで生き抜くいぶし銀の料理人のご紹介は、また時を改めていたします。
【鮎料理 全6品】
1,塩焼き(はらわたを抜き、塩を振って焼く)
2,魚田(鮎田楽、ワタを抜いた鮎を白焼き。魚田ミソでいただく)
3,酢物(ワタと頭、骨をとった鮎を適当な大きさに切って塩と酢に浸す)
4,ウルカの石焼き(鮎のワタを集め、卵、魚田ミソ、醤油少々混ぜて熱く)
※本来は焼いた石で焼いて食べる。
5,天ぷら(ワタとエラを取った鮎に衣をつけて揚げる)
6,あらい(皮をむき、冷水で絞める。生姜醤油でいただく)

写真左下から上に、塩焼き、魚田、天ぷら。写真右下から上に、酢物、あらい、ウルカの石焼き

6品の再現だけで終わらないのが、いぶし銀たる料理人!
こだわりの干し鮎と鮎フライもおまけに作っていただきました。
全部で8品!ここに立川の新鮎料理・8品の完成?です!!
by ノックアウト♪
名称 立川の歴史・再現⁈ 多摩川の上納鮎料理